
シャロンさんのことは前に書きましたが、もう一人、私がずっと憧れていたオーストラリアのクレージーキルターにアニーさんという人がいます。二三年前、きっかけは忘れましたが、ホームページを探し当て、HPそのものの構成も、ギャラリーの作品も、すべてが美しく、毎日毎日繰り返しアクセスしては、「庭の小道」、「心の秘密の花園」「もう一つの世界」と題された作品や、黒と銀だけで作られたバッグなど、どの作品も記憶に焼きつく位、飽きずに眺めていたものです。ブログは昨年からだったと思いますが、最初から毎日、お友達の結婚式に着るドレスが出来上がってゆく様子なども、追いかけながら同時進行で見ていました。シャロンさんとは家も近く大の親友らしいのですが、クレージーキルト界のゴッドとゴッデスという感じです。(シャロンさんは何故か女神の呼び名はふさわしくないような感じがします。私個人の印象ですが)アニーさんの作品は、シームのステッチやモチーフの刺繍、ビーズやボタンのあしらいなど、コンビネーションはシンプルで、それほど凝った意匠は感じられません。しかしステッチは真似できそうでも、誰も及ばないと思うのは、絶妙な色彩感と完璧な刺繍技術に裏づけされた、エスプリと呼ぶしかないような、はっとするようなアイデアです。さりげなく無駄のない、でも計算されたステッチの間にある余白に想像力をかき立てられ、いつも作品に物語を感じます。
そのアニーさんと昨年12月、CQIの企画でしたが、クリスマスクラッカーのスワップをしました。それだけで私は天にも昇る心地だったのですが、今年二月には、やはりCQIのオンラインクラスでブックカバーの講習を受けました。先生に誉められたい一心で、私は真面目な生徒を演じ、一枚布で作るカバー、縁取りをしたカバー、とせっせと製作に励みました。私は個人的にもブックカバー作りは大好きで既にたくさん作ったものがあり、ブックカバーなら任せて、みたいな感じでいたのですが。でもやはり勉強になりました。彼女は私みたいにいい加減な目分量とぶっつけ本番で作ることはせず、ちゃんとサイズを測って製図していました。



水色と紺色のはアニーさんのクラスで作った縁取りタイプ、グリーンのクレージーは私が二年前、自分の翻訳書に合わせて、作った二つのカバーの表と裏です。何を隠そう、私は翻訳もしているのです。
「カサンドラの城」(朔北社)という本、読んでみて下さったらうれしいです。百一匹ワンちゃんの原作者の青春ものです。楽しい本だと思うのですが、売れ行きは今一つというところ。現在次の本を訳しています。
Annie Whitsed has been one of my most admiring crazy quilters. I don't remember how I found her HP, two or three years ago. Maybe I happened to do while wandering in crazy quilters sites one by one. I was never tired with watching her works in the garelley for hours; then "A Secret Garden in my Heart", "Another World", a black and sliver bag, and etc. impressed themselves on my memory. When she started the blog, I became a very eager visiter from the first time. I was keeping my eyes on her dress for her friend's wedding being embellished everyday. Her stitches are not complicated but there is her natural esprit. Her works are so imaginative I feel always some stories there.
I was so excited when I did Christmas cracker exchange with her last December and had her class of making bookcovers from CQI in this February. I acted a very good student for my teacher. And it was a very useful lesson. I learned the importance of measurement. To tell the truth I had never measured when making covers for my use; just put fabric on the book and cut. Two green covers I made are for my Japanese translation of Dodie Smith's "I Capture the Castle" published three years ago.